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お箸コラム
お箸の禁じ手(きらい箸)
COLUMN 3
日本料理の食事作法は、鎌倉時代に始まり、室町時代に現在の原型が出きあがりました。日本料理の基本はもともとは饗応の膳、式の膳といい、貴人をもてなすいわゆる本膳料理でした。日本料理の食事作法は公家、
武家の間で発達した本膳料理における礼儀作法を基本としており、今日の主流を占める会席料理などの礼儀作法は本膳料理の礼儀作法が基本となっています。
武士の間では禅宗が盛んになり精進料理もこの頃に普及しました。同じ頃、茶道も確立しそれにともない懐石料理が生まれました。
室町中期には料理派の家元制が確立され各流派で厳格な食事作法が出来上がり、これらの礼儀作法は統一されたものではなく各流派で異なる場合が多かったのですが基本的なことに関しては共通点もありました。
人に不快感を与える『きらい箸』などは当然避けるべき食礼であり共通点でもありました。
迷い箸
どれをとろうかと迷う事。
移り箸
とりかけて他のものに替える事。
探り箸
汁物などかきまぜて中身を探る事。
かき箸
茶碗の縁を口にあてがい箸でかきこむ事。
寄せ箸
箸で器を引き寄せる事。
刺し箸
箸で突き刺す事。
横箸
2本そろえてスプーンのようにすくう事。
涙箸
箸先から汁をたらす事。
込み箸
箸で口に押し込む事。
ねぶり箸
箸をなめる事。
叩き箸
器を叩く事。
握り箸
掌で握る事。(攻撃の意味)
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